現場ノート



6時半ごろ

そろそろ帰ろうと社屋を出ると

ひとりの職人さんが帰社したのに遭遇。

仕事の終いが午後4時半

そしてもっとも遠い現場でも1時間で返ってくることができる当社では

現場で作業をする人たちがその時間に帰ってくることは

めったにありません。

「どうした?なんかあった?」

「いえ。どうしても済ませておきたいことがあったんで」

「おう、さすがやね」

「え?」

「いや、その責任感がね、さすが」

「・・・(ニコッ)」

クルマに乗り込むため角を曲がろうとすると

目に入ったのは

ゴシゴシと手を洗っている彼の相棒。

今度は声をかけず

ポケットから取り出したiPhoneをかまえながら無言で近づき

パシャリ。

音で気づいてこちらを見たところをまた

パシャリ。

「も~油断もスキもないんだから~」

そう

油断は大敵。

いつもいつでも

わたしはアナタたちを狙っています。




きのうはおつかれさん。

また今日もたのむわ。

(みやうち)

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