奈半利町正覚寺の鐘楼堂改修工事初日
お堂へと上がる階段を取り壊していたら

なんだ?
ナンナンダこの構造は?
???
というのも・・
階段の中はコンクリートではなく
外だけをモルタルで薄く仕上げていたから
もちろん階段ですから
蹴上げは垂直で踏み面は水平
垂直と水平を繰り返して目的の位置までたどり着くものです。
なのにこれは
いかに少ない段数とはいえ中身は砂利と土
これでは水平はともかく
垂直に整形することなどできません
というのはあくまでもぼくの固定観念で
取り壊しを進めてみると
手をつけた当初は土と砂利のみだと思われた中身は
セメントをその結合材として使った
いわばコンクリートになりかけ
いわゆるセメント安定処理を施した砂利混じりの土砂だということが判明

これを階段状に整形し
そのあとにモルタル上塗りコテ仕上げをしたものでした。
そういえば
鐘に刻まれた築造年は昭和29年。
日本で生コンクリートが初めてつくられたのは昭和24年で
全国的に普及していったのが昭和30年代だといいますから
この鐘楼堂をつくったころの当地では
生コンなるものなどはおそらくなかったはずで
どうやってこの形状をつくるかについては
今という時代を生きる土木屋のぼくなぞが思い込んでいる
いわゆる現代の常識とはちがうもので
それぞれの技術者や職人が
あーでもないこーでもない
アソコではあんなことやってたぞ
コッチではこんな方法でやるらしいぞ
と
それぞれの現場でそれぞれに工夫していたであろうことは想像に難くありません。
そんなこと一つとってみてもこの現場
驚きと学習の連続で
それらをふまえてどうやって改修修繕をするか
いかによいモノをつくるか
加齢で劣化したアタマがフル回転し前頭前野が喜ぶ喜ぶ。
日頃は常にデジタルツールを使いこなしあたらしいことにチャレンジし
変化しつづけていくよう努めていますが
古いことやモノをあらたに学び
これまで積み上げてきたものにプラスしてモノをつくる
という体験にワクワクドキドキ。
温故知新覧古考新承前啓後
これもまた「変化」や「進化」のカタチではないだろかと
ひとり得心するじっちゃんなのでした。
(みやうち)
