「トシ子さん、今日の昼メシはどこにする予定?」
山奥の現場から順番に平地部へと降りてくる安全パトロールの途中
わたしがそう聞いたのは他でもありません。
今回のパトロールは諸事あって
わたしと事務員さんふたりに
労働安全コンサルタントのTさんというメンバー。
となると
進行役を誰がするかは自ずと決まるわけで
といっても
気分まかせ風まかせでのんびりとやっても
別にとやかく言われることもないのですが
そこはそれ
性分というか
長いあいだの現場管理人としての習性というか
ついつい
マイルストーンやゴールを設定して
そこからの逆算でプロジェクトを回そうとしてしまいます。
「特に決めてなかったんですけど、〈慎太郎〉にしますか?」
「オッケー。じゃあこの現場には40分ぐらいおれるね」
と
予定時間はあっというまに過ぎ
今月の安全パトロールめしへとレッツゴー。
途中
席の予約を入れたトシ子さんが
「あ、本日のランチは〈鶏のスタミナ味噌炒め〉だそうです」
と気を利かせて教えてくれたのですが
この前日はみなさん御存知のとおり鰻の日。
一年のうち二度食べるか、はたまた三度か
というぐらい
うなぎ、などというものには縁がないわたしが
なぜだかその日は進んで食べて
なおかつそれを
わざわざ翌朝にも残して食べて
二捨三入すれば七十になる身であれば
その濃厚さがまだ胃の腑に残っていたものですから
「スタミナ」
という言葉の響きがやたらと重く
「そしたらワシ、チャーハンにするわ」
と答えた数分後に現着。
メニューをしげしげながめて注文が決定しました。
「スタミナ!」
なんじゃ食うんかい、という皆の冷ややかな視線を受け流し
何事もなかったかのように待っていると
ほどなく到着。
ナルホドこれはスタミナっぽい。
どうですこの照り。
いやあーこれがまたご想像のとおり
ご飯がご飯がススム君な味で
いつものように
小鉢も安定の旨さで
まんぞくまんぞく。
そしてその晩のこと。
女房殿とふたりの夕餉の食卓は
でーんとギョーザ祭り。
これまたわたしが食するのは
一年に十度もあるでしょうか?
むむむ
と思わずあとずさりしてしまったのですが
えーい
こうなりゃ毒喰らわば皿まで
いやそりゃチト失礼
脂食らうならとことん
もちろん
ワシワシと食った食った。
おかげで今朝は胃もたれ・・・
を予想していたのですが
これがナント絶好調。
こいつぁやっぱり
中岡家の「スタミナ」が利いたか?
と
きのうの昼餉を思い出してひとりほくそ笑む。
夏はやっぱり
スタミナでしょ!!
ということで
週末の本日も
ご安全に!
(みやうち)