現場ノート



瀬戸ヶ谷川砂防メンテナンス工事

工事用道路ができあがったあとは

壊れかかった石積を復旧しています。

石を積む作業の主役は

もちろん石工(いしく)ですが

これまたもちろん

ひとりでできるはずもなく

そこには必ず

幾人かの手伝い(手元)がいて

石工をサポートしています。





ハイ

一丁あがり!



もともとあった石積擁壁に使用していた材料を使っているので

バラバラなのはご勘弁 (^_-)-☆

伝説の名著『石積の秘法とその解説』(大久保森造&大久保森一、理工図書、1958年初版発行)

「106.石積師の手伝い」にはこう書かれています。

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石積を能率的に積むには慣れた手伝いを付けることが必要であるから、手伝いの仕事を下の通り実施されたい。

・石を一通り積んだら、すぐに裏込玉石を石積の裏へ法に合せて直角に入れるか又はセメントコンクリートを十分に入れること。

そして順次積せるようにすること。

・積んだ石の胴がいを丁寧にさせ裏込を早く入れること。

・裏込を入れたら小さい小石を目潰しに入れて足場を平にし、積みよくして次回の石の据えよいようにすること。

・積石を絶えず15,6個宛積工の後に面を出して並べておくこと。そしてたくさんの石の中より積口に応ずる石を選び、無理のない石を積ませるようにすること。

・艫がい(石の尻飼)、洞飼などのかいばん石は、常に積工の後に運んでおき、積工に不自由ないようにしむけること。

・積んだ石の扣(ひかえ)が左右にふれないよう、常に胴に玉石をツメるか、コンクリートをツメルとかする。

・その他積工の所望に応ずるように仕事を親切にすること。

(P.141~142)

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どうです?

今の石積ではあまり関係がないと思われる記述もありますが、

そのスピリットは変わらないはずです。

ポイントは

石工が仕事をしやすいように親切丁寧な仕事を心がける。

以上

「石工手元の心得」

でした。

(みやうち)


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