現場ノート

奈半利町道大除法恩寺(おおよけほうじ)線に架かる

中川原橋の補修工事がはじまりました。

橋は橋ですが

この橋の下には川が流れていません。

高架橋

という形式でもありません。

ではなぜここを

橋形式にしなければならなかったかというと

大雨が降るとここを水が流れるからです。

というのも

今から二十年ちょっと前

この隣で圃場整備工事を担当したことがあって

そのときに気づいたのです。

ナルホドと

あらためて周りの地形を見てみると

周辺より地形が低い土地が

ココに向かって筋状につらなっておりました。



そうそう

これも二十数年前にある設計コンサルさんに教わったのですが

地図や平面図をじっくり見ると

昔の地形や川の氾濫跡がわかるんだとか。

それ以来

自分たちがつくるモノの目安としての平面図を

また別の目で見ることができるようになりました。

たとえばココでいうと・・



古代

奈半利川(青線)はもっと広く

現場付近への低地の連なり(赤線)も含めて流れており

その中州(茶枠)だった

一段高いところに人が定住するようになった

とか

あるいは

赤線は川が氾濫したときに流れるところであり

低地に建つ住宅は歴史があたらしい

とか

そんな想像ができるわけです。

(正解かどうかは自分で調べてね)

こんな些細な例からもわかるように

「土木のしごと」というのは

ただモノをつくったり直したりすればよいというものではなく

地形も含めた周辺全体を把握し

それにフィットするようにモノをつくったり

そのためになるようにモノを直したりすることが必要です。

そんなふうに見えたり考えたりできるようになると

また一段とこの仕事がおもしろくなってくるんですよね。

むずかしくもなるけど

おもしろくもなる。

いやー土木って本当にいいもんですね。

さよなら、さよなら、さよなら。

ということで

またあした\(^o^)/

(みやうち)

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