現場ノート



柏木2号橋A1橋台です。

完成しました。

こうやってこの構造物だけを見るとそうとはわからないのですが

徳島県阿南市と高知県安芸市を結ぶ阿南安芸自動車道を構成する北川道路の一部です。

「命の道」です。

「命の道」

災害の際に機能する道のことをそう呼びます。

このネーミング

高知県職員が生みの親の一人だということを今朝の高知新聞で知りました。

ときは2000年代前半

当時は「地方の高速道路はムダだ」という声が列島をおおっていた時代です。

「タヌキしか通らない」

とかナントカ言って揶揄されていた記憶があります。

その対抗策を三重、和歌山、徳島の各県道路担当課が集まって考えていた席で出た言葉なのだそうです。

その流れを受けて

2009年には直轄国道の事業が全国で18箇所凍結されました。

いわゆるビーバイシー(B/C)=費用対効果

投入した費用に対してどれだけの効果が得られたかをあらわす指標にもとづいて決められました。

多額の工事費をかけてまでつくっても効果はない、という理屈です。

高知東部自動車道もそのなかのひとつでした。

それから2年後

東日本大震災が起こります。

くしの歯作戦」に代表されるように

被災地の応急復旧で基幹道路の存在が大きな役割を果たしたのが転機となって

「地方道路無駄論」は「国土強靭化」の流れに変わっていきました。

いったんは凍結された高知東部自動車道も

今週末15日には高知市から芸西村までがつながります。

北川道路もやがてはそれとつながるでしょう。

この柏木2号橋A1橋台はその一部の一部

四国8の字ルート全体からすれば豆粒ほどのちっぽけな存在ですが

まぎれもなく「命の道」の一部です。

これからも

「命の道」をつくるひとたちの末座に連なっていることを胸に刻み

自分たちに与えられた場所でがんばっていきたいと思います。

一人ひとりが自分の持ち場で笑顔でたたかえエブリバディ!

でわ (^O^)/

(みやうち)

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