現場ノート



いつもより少しばかり遅くはじまった秋雨の季節。

シベリア高気圧と太平洋高気圧の狭間にできた前線が

時にはしとしとと弱く

また時にはざーざーと強く

雨を降らせています。

ドカタ殺すにゃ刃物はいらぬ

雨の三日も降ればいい



これは

雨が降りつづくと現場作業ができないので

日給の土方はその分だけ食い扶持が減り

生活ができなくなってしまう

というような意味でしょうが

今日びの土木現場は少々の雨ぐらいでは休まないので

雨が降りつづいたぐらいで仕事が止まってしまうことはありません。

それでもやっぱり雨は雨

屋外作業にとって雨が天敵であるのは

昔も今も変わらないことです。

そんな季節になると

青い空がなくなった代わりに

アチラコチラの現場で目につくのがこの青。




ブルーシートです。



ところで皆さん

ブルーシートってなぜ青いか

わかりますか?



たとえば

こんな説があります。

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ブルーシートの大手メーカー萩原工業の場合、1964年にポリエチレン・フラットヤーンの防水加工を開発し、翌1965年に「万能シート」として発売した。それまでは、オレンジ色のものが主流で「オレンジシート」とも呼ばれていた。しかし1965年ごろ「オレンジ色の顔料に有害物質が含まれている」という噂が流れ、このため青色が用いられた。青色であった理由は「空や海の色に近い」「青色の顔料が一番安かった」など諸説あるが、「さわやかな色」という説が有力視されている。

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ナント

かつてブルーシートはオレンジだった。



想像してください。

もしも

ブルーシートが赤や黄色やオレンジだったら。

う~ん・・・・

ちょっといただけませんよね。



カラーコードによって強度と厚みが共通化されていて

ライト、ミディアム、ヘビー、スーパーヘビーが

それぞれ

青、黄色(オレンジ)、シルバー、茶

と分けられている米国でも

一般的には圧倒的に青が多いようです。



基本的に青は

心を落ち着かせ冷静さを保つ色

ストレスを軽減しリラックスさせる色

清潔感と爽やかさを感じさせる色

だからブルーシートはブルーだからこそ

落ち着いていて

清潔さがあって

安心感を与えてくれている。

赤や黄色やオレンジのシートを脳内でイメージしていると

そんな気がしてきました。



一方で

ブルースという音楽や

「ブルーになる」という表現があるように

青には沈鬱なイメージがあるのも事実です。

ブルーシートの青を

降りつづく雨の象徴としてネガティブに見るか

そこに落ち着きと安心を見てポジティブに考えるか

いずれにしても気のもちようひとつ。

どうせならポジティブに

と言いたいところですが

考えてみれば

それが正であっても負であっても

自分自身の感情を

わざわざどちらかに誘導することそのものが

そもそも無理筋なのかもしれません。

ブルーになったらなったでそれを受けとめ

青空が広がったら広がったでそれをたのしむ

柳は緑

花は紅

シートはブルー

ただただそれだけのことです。

であれば

ここはイチバン

ネガティブでもポジティブでもなく

ニュートラルに。

ということで

さてと

今日も張り切って

いってみましょうか!

(みやうち)

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