現場ノート





国道493号北川道路

柏木1号橋下部工工事現場です。

「下部工」と言うからには

「上部工」があります。

では

どこまでが下部工で

どこからが上部工なのか。

あくまでこれは専門的な分け方なので

一般の方にはわかりませんよね。

ということで

ごくごく大まかに説明すると

橋桁を支える台とか脚の部分が下部工で

橋桁が上部工になります。

なので

ちなみに上の写真に写っている中央と左の構造物は両方とも下部工です。


そうそう

この前あるひと(土木関係者ではありません)と話しをしていたときのことです。

「あそこにハシゲタがあるでしょう」

そのひとが指差す先には橋脚がありました。

(ちなみに上の写真では真ん中の構造物が「橋脚」で左側が「橋台」です)

すかさずわたしが指摘します。

「あれは橋脚。あの上に乗るのが橋桁」

「えーなんで?橋の下駄だからハシゲタでしょう?」

「ちゃうちゃう。橋の”下駄”じゃなく橋の”桁”」

「だって下駄みたいじゃないですか」

思わず想像してみました。







たしかに (*_*)

足が橋だとすると

その足が履くから「橋下駄」

むむむむむ (-_-;)

なんだか理屈としては問題がなさそうな気がしてきました (-_-)

あれ?

ちゃうちゃう

我に返って否定しました。

「だから~~~下駄じゃなく桁!!」





そんな話はさておいて

施工する主体で分けると

ごく小さな橋は別として

わたしたち地域の一般建設業が受けもつのが下部工で

上部工は橋の専門業者が施工します。

先週末

ここ柏木1号橋の上部工を受けもつ業者さんが

できあがった橋台と橋脚を測りに来ておりました。





今度つくったA2橋台はというと

自社計測値との差はごくわずか。

「バッチリです」



お墨付きをもらい

とりあえずホッとひと安心です。



こんなときいつも思い出すのが

ウン十年前

はじめてわたしが国道に架かる橋の橋台をつくったときのこと。

完成し発注者に引き渡したあとに

上部工の業者さんが来てできたものを測ったあと

「カンペキです」



と言われ

なんだかスゴく晴れ晴れとした思いになりました。

もちろん

自分で測量し発注者の検査を受けて合格しているし

それなりの自信もあったんですけど

やはり最終のできあがるものは

その上の「橋」なので

どこかアタマの片隅に

「ちゃんと架かるだろうか・・・問題がなければよいが」

という気持ちが残っているのが技術屋の人情というもんじゃないでしょうか。

なので

上部工業者の測量結果は

下部工を受けもった者にとって

いわばお墨付きのようなもの。

ということで

安心したところで

次の工程は足場をバラして

あと残るのは取り合わせ。

それが済んだら工事用道路の撤去。

2年がかりの工事も

いよいよ終盤となります。

最後まで気を抜かず

がんばりましょう!!



(みやうち)

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