現場ノート





北川道路柏木1号橋下部工工事

深礎杭ができあがりました。

折よく今日は

発注者による中間検査です。

きのうはそれに先立って

杭の仕上がりがよいかどうかを

3次元計測でチェックしてみました。

使ったのは多点計測技術

(国交省『3次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)』第11編基礎工)

というやつです。


これが全体の点群データ。



まずは杭の直径からいきましょう。




設計図で定められた直径2000ミリにライナープレートの厚みを足すと基準値は2078ミリ。

それに対して点群データ上で実測した値は2082ミリなので

誤差はプラス4ミリ。

許容誤差は「設計値以上」なので

∴ OKです。

つづいて偏心量。

場所打ち杭の出来形管理でもっとも重要なものがこの偏心。

つまり、杭の芯がどれだけ偏っているかどうかの管理です。

まず

点群データで断面を抽出します。



次に杭の円周をおさえて円の中心を算出。



設計の杭中心と

実際できあがった中心位置を比べると



9ミリ。

許容誤差は150ミリで社内規格値はその半分の75ミリ。

いずれにしても余裕で合格です。

現地に座標を落として比較する従来の方法で測った値は8ミリなので

実測とPC上での計測にはほとんど差がありません。

ちなみにこの工事。

この上に橋台をつくりあげるまでが今回請け負った分で

いわゆる「ICT構造物工」対象工事です(受注者希望型)が

その対象となるのは橋台躯体のみで

杭はその限りではありません。

ですが

決められたことだけをやっていてはおもしろくないですし

第一それでは進歩がありません。

それに・・・

じつは2年前に失敗してるんですよね。

おなじく深礎杭の出来形管理をしようとして

点群データの取り方が上手くいかず役に立たなかった。

ですので

今回はそのリベンジという意味もありました。

結果は

まあ成功でしょう。

でも本当をいうと

アプリケーションがよくなった

(福井コンピュータ “TREND POINT ver10″) 

ということによる部分が大きくて

自分たちの何かがよくなってこうなったというわけでもないんですけどね。

でも

他社に先駆けてやって失敗した経験があるから

今回はすんなりといったとも言えますし・・



まあ何はともあれ

チーム礒部のICTは

人より歩みが遅い分

ちょっとばかり人より早くとりかかるというのを繰り返し

そうやってノロノロぼちぼちと進んでいくわけであります。

さて・・

お次は何を・・・・

でわ\(^o^)/



(みやうち)

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