完成した。
と
ほっとひと息つく間もなく
次の仕事がはじまっている
国道493号北川道路柏木2号橋工事現場です。
(というか、完成検査の日もやってたのでロスゼロのバトンタッチです)
あらかじめ調査設計段階で行ったボーリングの結果
橋台の底面にあたる箇所に岩盤がないので
ユンボで掘っているところに
基礎の置き換えコンクリートを施工します。
と
すぐに出ました。
岩です。
岩
フツーの日本語一般では
「いわ」と言いますが
土木的には
「がん」と呼ぶことがほとんどです。
岩盤(がんばん)
岩着(がんちゃく)
岩砕(がんさい)
岩塊(がんかい)
軟岩(なんがん)
硬岩(こうがん)
削岩(さくがん)
などなど
では
なぜ「いわ」ではなく「がん」なのでしょうか?
よくわかりません。
というか
そんなことを考えるヒマなやつは
土木人的にはめったに存在しないんでしょうね(たぶん)。
でも
いましたここに。
そんなじっちゃんが
先日『言語の本質』(今井むつみ、秋田喜美、中公新書)という本を読んでいると
「清濁の音象徴」という項に行きあたりました。
著者いわく
「gやzやdのような濁音の子音は程度が大きいことを表し」ているそうです。
コロコロよりもゴロゴロ
サラサラよりもザラザラ
トントンよりもドンドン
たしかに・・・
ほかにも、「ブルドーザー」「バズーカ」「ゴジラ」「どんぶり」「仏壇」「ゾウ」「ブリ」はいずれも大きなものを表すが、日本語話者の耳には、いかにも濁音がぴったりと感じられるのではないだろうか(同著、P.24)
そうか・・・
はたと膝を打ちました。
ガン
「いわ」ではなく「かん」でもなく「がん」か・・・
いかにも硬そうではないですか。
と
いささかこじつけ気味で
たぶん見当違いの結論を出したところで
ふと思い出しました。
置き換えコンクリートというこの工種というか構造物
その昔は
人工岩(じんこうがん)
っていう呼び名だったんですよね。
置き換えコンクリート・・・
人工岩・・・
口に出して両方を比べてみました。
「じんこうがん」に1票!
即断即決です。
なぜって?
濁音がふたつも入ってるから。
コロコロよりもゴロゴロ
サラサラよりもザラザラ
トントンよりもドンドン
イワよりもガン
ツチよりもド
キよりもボク
濁らないより濁った方がなんだかとても土木的です。
でわ
ついでにもひとつ
とっておきのやつを教えましょう。
どぼくバンザイ!!
いかが? (^_-)-☆
(みやうち)